その日、仕事を終えた私が会社を出たのは21時過ぎだったか?
国道210号線を左折し、いつもの田舎道を走っていた。
西鉄・端間駅北側の踏切に差し掛かった頃に
ふと仕事のことが気になり、
自宅を目前に会社へと引き返した。 会社に戻り、再確認して一先ず安心。
再度、帰路についた。その時には22時を過ぎていた。
「よし!! 今日は遅いから国道3号線を帰ろう。」
ちょっと古いけどMe & Myの曲を聴きながらご機嫌さんで福岡方面へと国道を走った。
筑後川・宝満川と2つの一級河川を渡り、肥前国(佐賀県)へ入った。
県境から200mばかり走ったところで事件が起きた。
私はあまり飛ばさない方だが、国道を走行中だったのでそこそこ(50km/h?)は出ていたはず。
そこへ予想もしない距離から、
対向車線側駐車場より国道へ車が進入。ブレーキをかけて到底間に合う距離ではなかった。
ブレーキをかけると運転席真横からぶつけられる!!
逆にアクセルを踏み込めば避けられるかもしれないが、
被害が拡大する可能性も拭いきれない。
私はブレーキを踏まずにアクセルペダルを緩めた。
お願いだから抜けて!!
その数秒後………ドンッ!!
ちょっとフェイントをかけられた。
22:25 事故発生!!やっぱり無理だった。 衝突時の速度は40km/h程に落ちていたと思う。
そこはちょうど路側帯が広かったので、車を寄せた。
相手側も路側帯へ………すると、あろうことか路側帯でUターン。
何やら部品をばらまきながら
久留米方面へと逃走。慌てて、ナンバープレートに視線をやるも残念ながら確認できなかった。
呆然。 どうして良いか分からず、家へ電話。
私:「国道3号で事故に遭った…。」
母:「自動車屋さんに電話してみるけん、警察に電話せんね!」
それから初めての110番。
福岡県警:「福岡県警察です。 どうされましたか?」
私:「事故に遭ったのですが…」
福岡県警:「そこはどこですか?」
私:「国道3号、県境から佐賀県へ200m前後入っていると思われます。」
福岡県警:「うちじゃ管轄外やけん、佐賀県警へ回します。
しばらくそのまま…。 ちょっと待っとってくださいよ。」
佐賀県警:「佐賀県警です。 どうされましたか?」
私:「事故に遭ったのですが…」
佐賀県警:「どこでどがんやって事故になりましたか?」
…他人のことは言えないけれど、警察の方って方言がすごいねぇ
白のステップワゴンが逃走していったことなど詳細を説明。
こんな時、一人ぼっちだとやたら時間が長く感じられる。
運転席側、バック灯横がペコリと凹んでいる。
コーナー樹脂バンパーが傾いている。
加害者がいないから、自損事故扱いのはず。
修理代、一体いくらかかるんだろう?
最低10万以上はするよねぇ
…などと、心配ばかりが頭を過ぎる。
保険屋さんへ電話。 明日から土・日をまたぐので、担当者は週明けにならないと決まらないらしい。
それから30分ぐらい待ったかな? ようやくお巡りさん到着。
加害者がいない事故現場は妙な雰囲気。
事情徴収。 またまた説明。
事故から50分ぐらい経過していたか?
そうこうしていると…結構な勢いで路側帯へと車が入ってきた。
あ!! 白いステップワゴン
ナンバーが取れ、バンパーが取れ、ラジエター剥き出しのステップワゴン。
明らかにパジェロミニの勝利!!
(オイオイ、違うから(ーー;))
降りてきたのは二十歳ぐらいの若い男性だった。
線みたいな眉…世も末だな。
よりによって、私が一番嫌いなチャラチャラ男
逃げたの納得。 どうせ、ナンバー落として慌てて戻ってきたんだろう。
よそ見運転だったらしい。 私の車が見えていなかったらしい。
お巡りさんに言われてようやく初めて「すみません。」
まあ、何はともあれ加害者は戻ってきた。一通りの事故処理が終わった頃、自動車屋さんがやって来た。
夜分、すみません。
大分遅れること、母も到着。
パジェロミニはそのまま入院していった。
私って結構頑丈やん!! その時、私は元気だった。
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