武士の魂はみなさんご存知の刀。
対しまして、料理人の魂と言えば…そう、包丁ですね
先日、包丁の選び方に対してご質問頂きました。
コック修行中、料理人としてはまだまだ下っ端。
未熟者の左京亮ではございますが、精一杯お答えしようと思いますので、
どうぞお付き合いよろしくお願いいたします<(_ _*)>
まずは私の愉快な(?)仲間たちをご紹介いたしましょう!!
【左】上から
270mm 柳刃(吉文)
180mm 出刃(吉文)
180mm 鎌形薄刃(吉文)
240mm 牛刀(吉文)
120mm ペティナイフ(吉文)
180mm 文化包丁(備前長船祐洋)
【中】左から
135mm ペティナイフ(京都 有次(上))
135mm ペティナイフ(實光・ダマスカス)【右】上から
240mm 牛刀(三条 辰守・槌目SKD)◆240mm 筋引(三条 辰守・槌目SKD)
◆
150mm 骨スキ(三条 辰守・槌目SKD)◆135mm ペティナイフ(三条 辰守・槌目SKD)
◆
270mm 牛刀(ミソノ・440))180mm スライサー(ミソノ・440)え
ペティと牛刀ばっかりだって?
きっと気のせいです
…白状します。 長さ・重さ・切れ味などによる用途と使い勝手。
他には刃紋の美しさで一目惚れしてしまったり…と言う訳で増えちゃったのです
因みに、◆は職場で愛用中です
さてさて、そろそろ本題へと入ることに致しましょう
■和包丁 : 片刃 柳刃…柳刃は関西型。 関東型を蛸引と呼び、形状が異なる。
刺身を引く時に用いる。
出刃…魚を捌く
鎌形薄刃…鎌形は関西型。 関東型とは形を異にする。 主に野菜を切る。
三徳包丁…野菜・魚・肉を一本でこなすことから三徳。
■洋包丁 : 両刃(※実は右利き用・左利き用が存在します。)
牛刀…主に肉用と思われているが、野菜も切れる
ペティナイフ…ペティ=プチ。 フランス語で“小さい”の意味。
果物の皮むきや飾り切りに使用。
筋引…肉と筋を切り離す。
本来の目的とは違いますが、私は専らフルーツ
(グレープフルーツなど)を切る時に使っていたりします
骨スキ…サバキ。 関東型と関西型がある。
骨から肉を切り剥がす。 日本独自の包丁のため洋包丁ながら片刃。
大きさはペティナイフサイズだけど、分厚い刃を持つ。
実はお魚も捌けたりします。
一応、主な和包丁&洋包丁についてご説明してみましたが、
一般のご家庭では薄刃。 ましてや筋引・骨スキなどは必要ないと思います。
そこで、私、左京亮がご家庭用の包丁でオススメするのは何と申しましても
①牛刀ですね
牛刀と言うと肉切り専用とお思いの方もおられるかもしれませんが、
先述のようにお野菜も切れます。 洋包丁の万能選手なんです
ただ、お魚をおろすことやお刺身を引くのは苦手かな
長さは18~21cmと言ったところでしょうか?
大は小を兼ねること。 将来、研ぎ減りしていくことを考えて…
私、個人的には21cmが良いと思います。
②はペティナイフかな。
小回りがききます。
③出刃包丁。 お魚の3枚おろしなどをご自分でされる方はやっぱり必要でしょう。
ところで、和包丁についていくつか…
★和包丁は真っ直ぐ刃を入れても真っ直ぐには切れません。
なぜなら片刃なので、どんどん斜めに刃が入っていきます。
なので、真っ直ぐ切るためには敢えて斜めに刃を入れなければなりません。
和包丁がダメと言う訳ではないんです。
桂剥きなどはやっぱり和包丁である薄刃包丁の得意とするところです。
ただ、切る時の斜めの角度が慣れるまでは難しいこと。
★お手入れを怠ると錆びてしまうこと。
…から、一般的には出刃包丁以外の和包丁はあまりオススメいたしません。
★ただし、物にもよりますが…ステンレス製の洋包丁に比べ、鋼が持つ独特の鋭い切れ味。
そして、割と研ぎやすいことが長所です。
★しばらく使わない和包丁は刃を新聞紙で包んでおくと良いです。
新聞のインクの油分が錆びを防いでくれます。
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